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ミシュランの☆絡みだけじゃないにしても昨今の「すきやばし次郎」が、あ〜だ・こ〜だ、地に落ちた! それに引き換え「水谷」は抜群だ・真の☆☆☆だ! 「小笹鮨」のご主人は良いけど2番手・3番手に握られたんじゃ堪ったもんじゃない! とか...。 「九平衛」はなんなのよ? とか、 ブログでとてもネガティヴなコメントが溢れてるって聞きました。
すきやばしの小野二郎さんは、確かに個性が強い御爺ちゃんです。 しかし、あの人ほど死ぬ気で握っている人を私は他に知りません。初版のミシュラン騒ぎの前に行ったきり今はどうなってるのか知りません。 山本益博氏がベッタリくっ付いてグジャグジャにしたような印象を持っているからです。
小野二郎翁本人は「自分は何も変わっていない!昔のままだ」と思っている筈です。でも、彼を取り巻く環境が余りにも激変してしまいました。 最初に間違って足を踏み入れてから今年で25年の月日が経ちましたが、小野二郎翁はあの場所で私が1歳の時から握っていらっしゃいます。
傘寿も越して現役で...。 ご子息、長男だってとっくの昔からいい年なのに、未だに“息子さん”呼ばわりで...。 そらぁ皆おかしくもなりますって。
三年前に独立した高橋さん。 青空(はるたか)ってお店を開いています。このお店にも、私にしてみれば奇妙なコメントをしている人たちが居ます。 「すきやばしの枠から出ていない。自分らしさが無い」なんて言わないで欲しい。 彼本人に聞いたのかな? 彼が自分の口で語ったのかな? 「私はすきやばしの頃とは違います!」って。彼がすきやばしの仕込みに大きく関わっていた事は知る人も多いでしょう。
ある程度、彼の仕込みの味が「すきやばし次郎の味」になっている人も結構いらっしゃる筈。
水谷も小笹も青木も九平衛も良いじゃないですか!夫々にムカつく事があっても、とても良いところもありますから。 どこが一番ってな、自分の好きな処が一番なんですから。
何も知らず偶々東京で初めて食べた握りが「すきやばし次郎のお昼のお決まり」だった当時大学生の私にとって、あの店は永遠の想い出なんです。 「すきやばし次郎」で自分の給料で初めてお好みで食べた時は緊張しました。カウンターのど真ん中にぽつんと独り腰掛けて...。「さぁ、どーしましょ!」と声を掛けられた時には、「好きにして下さい...。」としか言えなかった自分。 カウンター突き当りで独りで食べて居らした玉置宏さんが此方を観ていらして、ふとした際に目が合った時、ニッコリ微笑まれた事がなんとも救いだった様な途方も無い緊張感。小僧相手に小野翁は真剣に握ってくださいました。 一番最初に食べたお昼のお決まり以外、一度も他の人に握られたものを口にした事はありません。
握りの加減も口中での舎利のほつれ加減もいつも絶妙でした。一本握りの車海老を二つに切る時も此方の息が詰まる程いつも真剣でした。
摘みを一通り食べて、握りで一通り通して、「うわぁ、今日は食べたね〜! もう何にも出ないよ!」って気持ち良さそうに大声出しながらパンッ!って1本締められた時は、何故だかお隣りの常連さんと握手してたり。。。 私にとっては特別な「すきやばし次郎」とその流れを汲む「青空」。
高橋さんの握りに「すきやばし」の面影がちらつくのなら、私にとっては掛け替えの無い鮨店って事になります。 もう、「すうきやばし」には足を運ばないでしょう...。でも、暫くの間は「青空」で充分に佳き思い出に浸らせて貰いたい。 なんと言って彼は未だ30前半。まだまだ時間をかけて自分を作り上げて頂ければ、これから40年は通えるお店の誕生なのだから。
彼には小野二郎翁の本意を汲む名人になって頂きたいな。